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大学プログラム

北國健康生きがい支援事業
金沢学院プログラム

キリン アルカリイオンの水presents
『楽しく歩いて美しく』デュークズウォーキングスクール

 学校法人金沢学院と北國新聞社は7月1日、独自のウォーキングエクササイズで人気のデューク更家さんと金沢学院大スポーツビジネス学科長の平井敦夫教授を講師に、金沢学院東高体育館で北國健康生きがい支援事業「楽しく歩いて美しく」を開催しました。デュークさんは美しい歩き方や元気が出て健康になるエクササイズなどを伝授し、平井教授はバルセロナ五輪競歩日本代表の板倉美紀さん(金沢学院大職員)をアシスタントに、家庭で簡単にできる運動法を紹介しました。
【主催】 学校法人金沢学院・北國新聞社
【協賛】 キリンビバレッジ株式会社北陸支社・キリンMCダノンウォーターズ株式会社

1日3000歩を美しく歩く
運動は生活の「すき間」で


講 演「楽しく歩いて元気に」
平井 敦夫氏(ひらい あつお)
金沢学院大スポーツビジネス学科長

「曲げる」より「伸ばす」が長続き
「非利き」を使って若さを保つ

凹みを伸ばして予防

 かつて四足で歩行していた人間は、スピードを求めて進化を遂げ、ついに二足歩行するようになりました。その結果、手を自由に使えるようになったのですが、引き換えに肩こりと腰痛に悩まされることになりました。
 肩こりの源は首の後ろ側の第一頚椎と第二頚椎のつなぎ目にある凹みで、腰痛の源は第四・第五腰椎の凹みです。
 したがって、あごを引き、首の凹みを引っ込めると肩こりが防げ、腰を後ろに引っ張って背筋を伸ばすと腰痛が防げます。日ごろから凹みを伸ばしておく姿勢が重要です。

曲げる運動は苦痛


 腕の力こぶを「ポパイの力こぶ」、二の腕の裏側のたるみを「オリーブの涙」といいます。「オリーブの涙」は肩甲骨とともに、普段の生活では使わない部分のため、皮下脂肪がたまりやすいのです。ここを使って活性化すれば、すっきりさせることができます。
 日本の生活文化様式は曲げる動作が基本になっています。腕立て伏せをする場合も、腕を曲げるときに力みます。しかし、アメリカ人は曲げた姿勢からスタートして、腕を伸ばす運動として腕立て伏せを行います。
曲げる運動は苦しく、伸ばす運動は楽です。トレーニングは楽しくなければ長続きしません。長く続けるためには伸ばす運動を心掛けましょう。
 人間には右利きと左利きがあります。トレーニングをすると「利き」の方が強化されますが、老化や衰えは「非利き」から進みます。健康維持のためには、なるべく「非利き」の方を使うようにしましょう。
 試しに「非利き」の手で歯磨きを二週間続けてみてください。脳が活性化し、衰えもカバーできます。

深層筋を鍛え効果3倍

 筋肉はインナーマッスルと呼ばれる深層筋とアウターマッスルと呼ばれる表在筋とに分けられます。普通の生活や運動ではアウターマッスルが使われ、インナーマッスルはほとんど使われません。
 インナーマッスルを鍛えると二〜三倍のトレーニング効果が得られます。スロートレーニングとかアイソメトリックトレーニングと呼ばれています。デュークさんのウォーキングも、このインナーマッスルを使うところに秘密があります。

家庭で簡単にできるスロートレーニング
首を右に倒し、左肩を反対側に引っ張る(逆も)
右から後ろを振り向き、左肩を反対側に引っ張る(逆も)
親指を下にして腕を横に水平に伸ばし、二の腕だけを外にひねる
横に水平に伸ばした腕のひじから先を外側に回し、二の腕を内側に回す
右手を上げたまま左腰を引き上げる(逆も)
お尻歩きで前進・後退する
あごを上げながら舌を引き上げる


デュークズ ウォーキングスクール
歩幅大きく、体重乗せて

内臓年齢 歳に驚き

 平井教授の講演に続き、デューク更家さんによる「デュークズウォーキングスクール」が行われました。講義はまず自己紹介から始まりました。
 年齢五十三歳、身長一七八センチ、体重七五キロ、体脂肪率約一四%、内臓年齢二十五歳、血液年齢二十歳。数字を聞いて参加者の間に驚きが広がりました。
 しかし、デュークさんは普段、それほど歩いているわけではありません。移動はもっぱらタクシー、新幹線、飛行機を利用し、疲れを感じたときに、朝、少し歩くだけです。
 そればかりか、朝からシャンパンを飲み、葉巻を吸う。食事も肉食が中心で、睡眠時間は三、四時間程度です。でも、すこぶる健康なのです。
 「八十キロでも十年間同じやったら、それがその人のベスト体重。無理して痩せることない。おいしいものを食べて、楽しく過ごして、健康やったら、それが一番」
 デュークさんは軽妙な関西弁のトークで参加者をぐいぐい引きつけていきました。

歩いた後、休まない

 「運動は生活の『すき間』でやればええねん。美しく歩くなら、一日三千歩で十分」と前置きして、デュークさんがお手本の歩き方を披露しました。
 手を後ろに大きく振り、歩幅を大きく、片足に体重をしっかり乗せ、体をあまり揺らさないでスッスッと歩くのがポイントです。
 デュークさんによると、ウォーキングはぶっ続けではなく、十分程度ずつ分けて行ってもかまわないそうです。ただし、歩き終わったら休憩せず、家事などで体を動かし続けることが大事です。引き続き脂肪が燃焼するからです。
 次は日常生活の「すき間」で簡単にできる実技の指導。まずは肩回しからです。リラックスするときは前回し、頑張るときは後ろ回し。寝る前に三、四回、前回しをすると眠りやすいそうです。
 肩こりを防ぐ肩甲骨回し、腸骨大腿靭帯を柔らかくする運動、大腰筋を鍛える運動も伝授されました。また、一分間やるだけでエネルギーが湧いてくるエクササイズも実演指導されました。三十分のウォーキングと同じほどの効果があるそうです。

笑顔でさっそうと

 そして、いよいよウォーキング指導が始まりました。(1)正しい立ち方(2)一本の線の上を歩くイメージの作り方(3)胸郭横隔膜呼吸(4)オーラの出し方、の四つの予備動作がポイントです。デュークさんによると、これをやっておけば、美しく、より効果的なウォーキングが可能になります。
 一通りの講義が終わると、参加者全員で美しいウォーキングに挑戦しました。参加者たちは笑顔でデュークさんに従ってさっそうと歩きます。最後は拍手で互いの健闘をたたえ合いました。
 参加者と一緒に受講した平井教授は「解剖学的にも運動学的にも理にかなった方法ですね」と納得した様子でした。
 五十代の女性参加者は「分かりやすく楽しかった。美しく歩けそうな気になりました」と感想を語り、五十代の男性参加者は「勉強になった。楽しく教えていただけたのがよかった」と満足そうでした。

デューク流「すき間」エクササイズ

●肩こりを防ぐ肩甲骨回し【写真(1)〜(4)】
 両方の肩口をつまみ、ひじ先からレーザービームを出すつもりで、ビシビシと声を出しながらひじを前、上、横、下の順に素早く動かす。肩甲骨が動き、肩こりをはじめ、動悸、息切れ、目まい、頭の重さなどを撃退し、上半身が軽くなる。声を出すことで有酸素運動になり、酸素を多く取り入れられる。
●下半身を鍛える腸骨大腿靭帯刺激
 腰骨の斜め下にある腸骨大腿靭帯が固くなると、下半身の冷え、むくみ、しびれが起きやすく、女性は腰痛、尿漏れ、膀胱炎、男性は前立腺肥大になりやすい。ここを手で素早くこすったり、げんこつでグリグリしたりすれば柔らかくなる。男性は尿を少し我慢してやると効果が大きい。
 相撲の仕切りのように股を開いて腰を落とし、下に揺すったり、ひざをさらに開いたりする運動も効果的だ。
●下腹をすっきりさせる大腰筋刺激
 背骨の近くにある大腰筋というインナーマッスルを鍛えると、下腹のたるみが取れ、ウエストが締まり、男性の前立腺肥大の予防になる。ウォーキングのときも歩幅が大きく取れるようになる。
 両手を頭の後ろで組み、ひざを曲げていき、かかとが尻に着きそうなところで、頭の高さを変えないでヘソだけを上に突き上げる。五〜十回、繰り返したら、五秒ほど息を吐きながらヘソをへこませ、立ち上がって息を整える。
●1分でエネルギーが湧く全身運動【写真(5)〜(8)】
 一分間やるだけで、エネルギーが湧き、やる気が起きるエクササイズ。まず、わきを締めて、わきをこするイメージで肩を後ろに回す。それに合わせて、つま先を地面に着けたまま自転車漕ぎのように脚を上下する。=写真(5)=
 次はおなじみのトルソー運動。腕をねじって手のひらを合わせ、頭上に伸ばし、腕を顔の前で半円を描くように左右に動かす。=写真(6)=
 普段は使わない前鋸筋、菱形筋やあばらの薄い筋膜が刺激され、美しい上半身のラインができる。ウォーキングと組み合わせれば、より効果が大きい。
 三つめは二の腕のたるみを取り、心肺機能を高め、基礎代謝を上げるエクササイズ。手を横に広げ、左の肩、ひじ、手首を内側からねじり、右腕は逆に外側からねじる。ねじったときに小指をキュッと締める。これを交互に繰り返す。=写真(7)(8)=小指は心臓と肺につながっており、風邪を引きそうなときにキュッと締めると予防になる。
 以上、三つの運動を十秒ほどずつ二セット続けて行う。息がはずみ、汗をかいてエネルギーが湧く。脂肪もよく燃える状態になる。

デュークズウォーキングエクササイズ

ウォーキングの前に、以下の四つの予備動作を行う。
●仙骨を立てる【写真(9)〜(11)】
「気を付け」の姿勢からつま先を握りこぶし二つ分広げ、両ひざの内側に手を当てて横に広げ、手を外して中腰からゆっくり立ち上がり、尻をポンとたたく。背骨の下にある仙骨が立ち、地面に対して垂直に立っている状態になる。これをやってから美しく歩くと、若返りをつかさどるセロトニン神経が刺激されて、何倍も効果がある。
●1本の線の上を歩くイメージ【写真(12)、(13)】
 歩くときは細い一本の線の上を歩くようにしたい。それをイメージするために、へそから腕を前に伸ばして線をイメージし、続いて頭から腕を前に伸ばして、へそから伸ばした手と合わせる。その線を目安に歩くようにする。
●胸郭横隔膜呼吸【写真(14)】
 呼吸法は胸郭横隔膜呼吸。交感神経を刺激して体を緊張させる胸式呼吸と、副交感神経を刺激して体をゆるめる腹式呼吸の中間の呼吸法で、あらかじめこれをやっておくと、ゆるみも緊張もせず、歩くときに多くの酸素を取り入れられる。
 両腕を横に開き、カカシのように手首を下に折り曲げ、手首の方向を変えながら、へそを持ち上げるようにして息を吐く。三回繰り返したら、手を下ろし肩の力を抜く。
●オーラを出す【写真(15)】
 オーラは免疫力をつかさどる胸腺から出る。腕を水平にして指先を胸前で合わせ、あごを上げながら二回息を吸い、一回吐き、手を縦にして両手首が胸腺のあたりに付くようにしてもう一回吐く。吐き終えたらポーンと胸をたたく。
 続いて、両手を顔の形に丸め、顔を持っているつもりで腕を前に伸ばす。そのまま胸の前に引き寄せ、クルッと回して左手で体の中にオーラを押し込む。左手を胸に当てたまま、女性は右手の小指を立て、左の肩から右の肩へ「私は女優」と言いながら移動、男性は握りこぶしで「おれはアクター」と言いながら同じく移動する。
 一連の動作を終えたら、腕を後ろに大きく振りながら、笑顔で、一本の線の上をスッスッと歩く。 

■プロフィール/デューク更家(さらいえ) 一九五四(昭和二十九)年、和歌山県出身。大学時代からショーモデル、ファッションショーの演出家として活躍。母の死をきっかけに気功、運動生理学、武道、ヨガ、バレエ、呼吸法などさまざまな健康法の長所を取り入れた、簡単で即効性のある独自のウォーキングスタイルを確立し、各地でのスクールやセミナーを通じて啓蒙・普及に努めている。二〇〇四(平成十六)年、和歌山県新宮市の名誉市民賞受賞、二〇〇五(平成十七)年、池坊短大教授に就任。



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