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大学プログラム

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健康講演会

 金城大学と北國新聞社は12月18日、北國健康生きがい支援事業の金城大学プログラム医療健康講演会「リハビリが本当に必要な人は誰ですか?本当に必要な時はいつですか?」を同大学で開催しました。発症から180日たっても回復をあきらめず、リハビリを継続することが大切であるとの石倉隆教授の話に、聴講者はメモを取るなど熱心に聴き入りました。

【主催】 金城大学、北國新聞社
【後援】 石川県、白山市、石川県医師会、金沢市医師会、石川県薬剤師会、石川県栄養士会、石川県看護協会
【協賛】 あおぞら薬局、アルプ、石川県予防医学協会、北國銀行、北陸銀行、みずほ銀行金沢支店、住友信託銀行金沢支店、中央三井アセット信託銀行、日本生命保険相互会社金沢支社、明治安田生命保険相互会社金沢支社

発症前と変わらない生活機能を取り戻そう


あきらめずに継続を

180日後からが大切

【講師】石倉 隆 氏
(金城大学医療健康学部教授)
 リハビリを成功させ、自立した日常生活を送るには、発症から180日後が本当の意味で大切になります。なぜなら、その時期は病状も安定し、リハビリがしやすくなるからです。
 しかし、国は平成16年の診療報酬改定で、医療機関でのリハビリを発症から180日間に制限しました。この日数は、発症から運動機能の回復が困難になるまでの期間が180日という調査結果に基づくものです。
 これでは180日以後のリハビリで回復の可能性がある患者を見放すことになります。実際、脳卒中などを発症させた患者の5%が、回復の兆しがあるにもかかわらずリハビリを中断して自宅に戻っています。
 極論かもしれませんが、通所や訪問でリハビリを受けている人は、一般的に自宅や施設での自立した生活が可能であり、それほど心配はいりません。今、最も問われているのは障害で日常生活動作が不自由な人が、入院しながらリハビリを継続して受けられるようにすることなのです。
 日常生活動作が回復しないままリハビリを終えた患者が、体力や運動量の低下で寝たきりになった例は枚挙にいとまがありません。ですので、患者さんはリハビリを打ち切られる際、完全に回復したのか、まだ回復の余地があるのかを、ぜひ医師に尋ねてください。

生活動作を確保する

 リハビリを行うと、まず手足などの運動機能が回復し、次に入浴や食事といった日常生活動作ができるようになります。患者が喜ぶのは、手足が動いたときではなく、「食事ができた」「お風呂に入れた」など、日常生活動作ができたときです。180日で完全回復しなかった人が転院してリハビリを続けた結果、趣味のマラソンが再びできるまでになった例さえあります。
 リハビリの最大の目的は、このように人間らしい生活を取り戻してもらうことです。そして、発症以前の生活に戻りたいという気持ちが、リハビリをより前向きなものにします。
 仮に、運動機能が十分に回復しなくても、日常生活動作が不自由なままということはありません。日常生活をサポートする道具を使う訓練をすることで、毎日の暮らしを支障なく送ることができます。
 例えば、右利きの人で右半身がまひしてしまった場合は、左手で食事ができるようにリハビリをします。どんな動作ならば可能かを柔軟に考え、その動作を反復することで、感覚的に身につけられるようになるのです。
 気をつけたいのは、個々人が自分の解釈でリハビリを行っては逆効果になるということです。障害の度合いは一人ひとり違うため、万人に当てはまるようなリハビリは存在しません。専門家の指示のもと、適切なリハビリを受けることで、生活動作を不自由なくこなせるようになります。

急がれる情報の共有

 そのためには、専門家同士の情報の共有が重要になってきます。一つは医療機関内、もうひとつは医療と介護の間の情報共有です。
 医療機関内では、患者の回復状況を医師や看護師、理学療法士などの間で共有することが大切です。例えば、医師の前では起立できる患者が、看護師とのリハビリではできないケースがありました。起立の際の足の位置が問題でしたが、こんな小さな違いでも、患者にとっては大きな障害になるのです。
 これに対し、介護施設の多くでは、まだ一人ひとりに的確なリハビリができていないのが現状です。介護施設でのリハビリは、日数に制限なく受けられ、患者にとって有益なだけにとても残念です。一方、患者さんも、介護施設では十分なリハビリが受けられないと考え、入所を拒否するケースが散見されます。
 これらは、医療機関との情報共有が不十分なため、介護施設側が患者さんの病状を完全に把握できないことが原因のひとつです。
 この背景には、医療機関が個人情報保護法を誤解し、介護施設に患者さんの状態やリハビリ内容の正確な情報を伝えていないことがあります。個人情報保護法には、患者本人の同意があれば個人情報を別の施設に渡してもよいことが明記されています。
 ですから、介護施設でリハビリを行うとき、患者さんや家族は、もとの医療機関に自分の治療情報の提供をぜひ申し出てください。また、別の介護施設に移るときも、生活機能やリハビリに関する情報提供をお願いしましょう。
 患者さん自身が積極的に医療機関や介護施設にかかわることも、発症前と変わらない生活を取り戻すためのポイントといえます。


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