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社員旅行の発見 食生活の根幹が透ける |
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北國新聞(朝刊)2006年09月25日付 |
多くの会社や職場では、年に一度一泊二日くらいの社員旅行が行われる。若い人たちには歓迎されなくなっている日本企業独特の行事の一つだが、意外に面白い発見ができる機会となる場合もある。その一つは、周りの人たちの食生活の一端をうかがうことができるという点かもしれない。
みんなそろっての宴会では、人によってじつにさまざまな食べ方が展開される。もっぱらお酒に夢中で料理にあまりハシをつけない人、肉は好きでも魚が嫌いな人、野菜を食べられない人、ご飯を何杯もお代わりする人、並んだ料理を一皿も残さず平らげる人。さらに宴会が終わったあとで、飲み直しに外へ出かける人もいれば、ラーメン屋に入って「口直し」をするつわ者もいる。
翌日のバイキング朝食ともなると、一段と食べ方の個性があらわになる。前夜の飲み過ぎや食べ過ぎがたたってほとんど食べられない人もいれば、ここぞとばかり並んでいる料理をかき集めておなかに詰め込む人も出てくる。
そうしたことを観察していると、食べ方の習慣がけっこう健康と結びついているという事実にふと気づいたりする。日ごろ肥満に悩んだり、医師からメタボリック症候群と診断されたり、高血圧や高脂血症の治療薬を常用している人は、「やはりふだんから大食いや偏食の傾向が強かったのだ」と知らされる。
日本の宴会料理やホテルのバイキング料理のメニューやボリュームの豊富さは、おそらく世界屈指ではないだろうか。今日の飽食日本の中では、いかに食べ物を選び取り、摂取量を調整するかということに、健康な食生活の根幹がある。そしてその人の根幹の部分が、一泊の社員旅行で透けて見えたりするのである。
もちろん社員旅行で気づいたからと言って、同じ職場にいる仲間に「そんな食べ方をしていると病気になりますよ」などとは言いにくい。他人の食べ方から気づいたことは、自分の健康づくりの知恵として役立てればよいわけである。(林義人、医療ジャーナリスト=小松市出身)
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