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そばはのどで味わう? 噛んで満腹感体験して |
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北國新聞(朝刊)2006年12月04日付 |
「そばの早食い競争」が、あちらこちらで行われているようだ。昔から「そばは噛(か)まずにのどで味わう」などと言われる。
しかし、早食いは大食いに結びつきやすい。テレビ番組の「早食い競争」の出演者は、たいてい肥満者だ。実際にいくつかの調査でも、一日当たりの摂取カロリーは早食いの人ほど多いことが実証されている。
日本ではそばやうどんといえばファストフードの代表選手だ。ファストフードは、「早食い食」そのものである。二〇〇五年一月、米国などの研究者が、十五年間にわたって行ったファストフード店の利用頻度と体重の関係についての調査した結果が、有名な医学雑誌に報告された。これによると、十五年間週二回以上ファストフード店を利用した人は、当初から週一回未満の人に比べ、その間の体重増加の平均が四・五キロも多いことが示されているのである。また、ファストフードの利用が多い人は、糖尿病になりやすいことを示す「インスリン抵抗性」も約二倍になっていることがわかった。
食べ物を噛みこなすと、脳の視床下部の満腹中枢に「今食べている」という信号が伝わるが、食べ始めから満腹感が伝わるまで二十分ほどかかる。だから、よく噛まずに飲み込んでいると、信号が届かないのでどんどん食べられる。
逆にゆっくり食べれば、満腹感のほうが早めに訪れるために食べ過ぎになるのを防ぐことができる。ゆっくり食べるためにはまずよく噛むこと。脳の満腹中枢に「今食べている」という信号を送ることになる。ガムを噛んでから食事をすると、食事量を減らせるというデータもある。
また、ゆっくり食べる人はよく噛む必要がある食物繊維の多い食べ物を多くとる傾向にあることが知られている。これに対して早食いの人はあまり噛まなくてもよいめん類などの食べ物を好む傾向がある。
そばはゆっくり噛んで食べ、独特の味と香りをじっくり楽しんだ方がいい。(林義人、医療ジャーナリスト=小松市出身)
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