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偏食とスポーツ 欠かせない栄養管理 |
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北國新聞(朝刊)2006年12月18日付 |
日本を代表するサッカー選手が二十九歳という若さで今年引退した。彼は野菜を一切口にせず、スナック菓子が大好きという偏食家で、それが選手生命を縮めたという見方も示されている。
某日本人大リーガーも、子どもの時から野菜を受け付けない偏食ぶりが知られ、独身時代は毎日焼き肉を食べていたそうだ。が、結婚後は夫人が調理方法を工夫して、野菜嫌いを克服したといわれる。
健康が売り物であるはずのスポーツ選手は、必ずしも栄養バランスのよい食事をしてきた人たちばかりではない。スポーツのためには、筋肉と骨格を作る肉や乳製品と、エネルギー源の炭水化物をたっぷりとればよいと思っているのだろうか。
考えてみれば、スポーツのための食事は、必ずしも一般の人たちの健康づくりの食事とは結びつかない。たとえば朝晩二回ちゃんこ料理を腹一杯詰め込む相撲取りの食生活は、体重を増やす上では効果的だろうが、一般の人たちがまねればたちまち生活習慣病を招くことになる。
それにたんぱく質やでんぷんをたっぷりとったとしても、それを分解、吸収、代謝させるためには、野菜の栄養素は不可欠だ。また、運動することによって大量に発生し、体の細胞を傷つける活性酸素のいたずらを抑える上でも、野菜に含まれるポリフェノール類などの抗酸化物質が重要な役割を果たす。
かつて管理野球の代名詞とも呼ばれたプロ野球の監督は、選手の食事内容まで徹底的に指導することで知られた。彼は万年最下位チームを一年で日本一に導いている。日本のスポーツ指導者はトレーニングに重きを置くが、栄養に関する知識不足や誤解が目立つという。運動量の多い人は、それに見合った食事の量と質を保つための栄養管理を欠かすことができないのだ。
引退したサッカー選手は、「将来の日本サッカーの指導者」とも言われている。そのための条件は、彼自身が野菜のおいしさと価値を知ることかもしれない。(林義人、医療ジャーナリスト=小松市出身)
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