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医療記事特集
がん最前線

〔胆道がんの治療〕 最善策は手術で切除 「早期」なら100%治癒
北國新聞(朝刊)2006年08月28日付

 胆道がん(胆嚢(たんのう)がんと胆管がん)は非常に進行が速く、質の悪いがんだ。だからこそ、手術で切除してしまうのが最善の方法である。

 胆嚢がんは、まず粘膜を侵し、次に筋層、さらには漿膜(しょうまく)までを侵す。

 がんが粘膜の中にとどまっている段階に胆嚢を切除すれば、百%治癒する。

転移防ぐため

 しかし、がんが筋層に達した段階で、治癒率は50%以下に下がる。漿膜つまり肝臓の実質まで浸潤している場合は放射線や抗がん剤を使った治療をすることになる。

 百%治ると言われても、おなかを開いて手術することに抵抗を感じる人もいるだろう。確かに早期の胆嚢がんであれば、開腹しなくても腹部にあけた小さな孔(あな)から細い腹腔鏡を挿入して胆嚢を取り出すこともできる。

 しかし胆嚢がんは、比較的早くに肝臓、胆管、リンパ節へと進展することもあるがんだ。開腹して切除したほうが転移を防ぐためにも安全だ。

 胆管がんの場合、手術できるのは、30%程度だ。しかも五年生存率は26%程度。手術不能の場合は、放射線治療と化学療法が行われる。

 外国では使われていても日本で認可されない抗がん剤は少なくない。幸い今年から「塩酸ゲムシタビン」(商品名、ジェムスタビン)が胆管がんに効果のある抗がん剤として、ようやく承認された。

 嘔吐(おうと)や脱毛などの副作用が少ないこともあって、認可を歓迎する声は大きい。

 今すぐにでも世界的な標準的抗がん剤を使いたい患者はたくさんいるのに、日本の厚生労働省はそれを許さない。

自覚症状は黄疸

 胆道がんを患者が自覚する明らかな症状は、黄疸(おうだん)である。胆嚢がんや胆管がんによる閉塞により、肝臓でつくられた胆汁が身体の外に排泄されなくなると、血液中のビリルビンが全身の組織に蓄積し、皮膚や眼球の結膜が黄色くなるのだ。

 黄疸が出た場合、胆道がんが原因かどうかを調べるため、血液の肝機能検査や超音波検査(US)を行う。さらに磁気共鳴装置(MR)を使った膵胆管造影(MRCP)も実施されている。

 検査で閉塞性黄疸と診断された場合、胆道を直接造影する経皮経肝胆管造影(PTC)や内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)を行って閉塞の部位を詳しく調べた上で、治療方針を決める。(まい・まさよし、映寿会みらい病院名誉院長、金大名誉教授=金沢市)



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