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医療記事特集
がん最前線

〔信頼できる医師〕 誠実な答えがあれば 患者のストレスも軽減
北國新聞(朝刊)2007年02月12日付

 十年後には日本人の二人に一人ががんになるという。いざというときに迷わないためにも、「もしがんになったら」と、自分のこととして病院探しや医者探しを一度は考えておくことは大切なことだ。

生存率の見方に注意

 日本の病院が看板に掲げているのは、診療科目と院長の名前、診療時間などのごく限られたことだけである。患者はそれを見ても、どんな治療を得意とする病院なのか、どんな手術をしているのか、という肝心なことが分からない。がん患者にとって大きな意味を持つ「五年生存率」(治療して五年後に生存している率)もなかなか知ることができない。

 信頼できる人からの情報と、病院がホームページなどで公開している数字もできれば確認するとよい。ただ、数字のマジックもある。例えば、五年生存率が高くても、母数となる症例が少なければ、一考を要するだろう。それに、生存率はあくまでも大勢の患者の術後の結果をならした数字に過ぎない。「自分が助かる確率」とは違うということも、しっかりと認識した上で受け止めたい。

 医師選びも難問だ。病状の説明や治療方針を聞いたとき、気さくに説明してくれる医師、患者の質問に対しても嫌がらずに、誠実に答えてくれる医師なら信頼できると考えてよいと、私は思う。

情報少ないほど不安に

 いくら治癒率が高まったとはいえ、がんという病気を宣告されると不安でいっぱいになって当然だ。その不安は、情報が少なくなればなるほどエスカレートする。最もよく病状を把握している医師が質問に答えるだけで、患者の精神的なストレスは随分軽くなる。要は、信頼できるか否かが問題なのだ。

 アメリカでは、初診の患者には一時間がかりでゆっくり話をしているが、高いお金がかかる。日本では、現行の医療制度では平均して三分ほどしか医者と話せないが、患者の負担する医療費は安い。この短い診察時間に信頼関係を築くのは至難の技かもしれない。それでも、かけがえのない自分の体である。真剣に医師を見極めることが必要だ。



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