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〔遺伝性乳がん〕 広がり出した「変異検査」 米国では乳房切除し予防 |
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北國新聞(朝刊)2007年08月27日付 |
乳がん患者の一割は遺伝性の家族性乳がんであり、その原因は、BRCA1とBRCA2という二つの遺伝子の変異にあるということが明らかになっている。
●危険度は2、3倍
親族の中に一人も乳がんにかかった人がいないという人の乳がんにかかる危険度を一とすると、母親や姉妹のどちらかに乳がん経験者がいる人の危険度は、二倍もしくは三倍高くなる。そして母親と姉妹の両方に乳がん経験者がいる場合には危険度は十五倍に増えるといわれている。
遺伝性乳がん家系ではさらに、卵巣がんも多く見られる。遺伝性乳がん家系で卵巣がんも発症する人の八割に、BRCA1の異常が見られる。
こうした家系に生まれた人の命を守るために米国の国立衛生研究所は、乳がん家系の女性でBRCA1またはBRCA2遺伝子に異常が見つかった人は、二十五歳から三十五歳の間にマンモグラフィ検査を受けるべきだと勧告している。なぜなら家族性乳がんは、通常の乳がんより発症年齢が若く、また両方の乳房に発生しやすいからである。
米国では血液を採取して遺伝子変異の有無を調べる検査が十数年前から行われている。日本でも、大学などの研究機関だけではなく、民間の検査会社が医療機関と契約して検査を始めた。
BRCA1またはBRCA2遺伝子に異常があると分かった場合、米国では予防的乳房切除術が行われているという。
がんになるという危険性があるから、健康な乳房を切除する。
これはだれもが何のためらいもなく受け入れられる治療ではないだろう。米国でも心理的抵抗が強く、形成外科医とタイアップして、乳房のふくらみを戻す手術も同時に行っているそうだ。
今のところ、日本で乳がんの予防的手術が実施されたという報告はない。
●日本でも研究
ただし、日本の遺伝性乳がんの遺伝子解析を行い、日本人に合った予防的手術を探る研究が行われている。もし研究の結果、BRCA1もしくはBRCA2の遺伝子変異のある人ががんになる確率が九割以上あるというのであれば、予防的切除を受ける人も登場するかもしれない。
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