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医療記事特集
がん最前線

〔「第二の意見」〕 納得できる治療探す 主治医も協力すべき
北國新聞(朝刊)2007年10月01日付

 現在担当している金沢市の北國新聞会館内の北國クリニックをはじめ、私は金大退官後にいくつかの病院で「セカンドオピニオン外来」を開いてきた。長年がんを治療してきた医師としての責務の一つと考えているからである。

治療方針への意見

 セカンドオピニオンとは、文字通り「第二の意見」である。もう少し詳しく説明すると、「病状や治療方針についての主治医以外の医師の意見」ということになる。

 われわれセカンドオピニオン外来を担当する医師は、患者さんの話を聞き、意見を述べる。これまで担当したケースの半数以上は、家族や、患者が信頼を寄せている人が同席しての診療となった。

 最近になって、特にがんの治療においてセカンドオピニオンが重視されるようになった理由の一つに、医学の進歩がある。

 私が学生だったころは「不治の病」と見なされたがんも、今では幸運な人は日帰り手術で完治している。特にここ十年ほどの化学療法の進歩はめざましく、たとえ身内にがんと闘った人がいても、その過去の情報をそのまま参考にはできない。

 さらに、いくら勉強熱心な主治医とはいえ、万能ではない。主治医は懐疑的にならずに、これまでの治療方針や経緯、診断情報などを出し惜しみせずにセカンドオピニオンの現場へ提供し、患者を応援すべきだと私は考えている。

 大きな病院の診察は、「三時間待ち、五分診療」などと揶揄(やゆ)されることがあるが、こと「セカンドオピニオン外来」に関してはそんなことはできない。

じっくりと話す

 私がいつも心がけていることは、患者や家族の言葉に真摯(しんし)に耳を傾けることと、患者が納得するまでじっくり話すことだ。結果として、一時間を超えてお話しする場合もある。

 いらっしゃる方は、どれも切実な問題であり、皆さん切羽詰まっている。だからどんなに末期であろうと、「手の施しようがない」とは私は言わない。

 たとえ完治しなくても、何らかの治療法が必ずある。患者と医療スタッフがスクラムを組めば、最期の時まで患者が納得できる生活を送る方法が必ずあるのだ。そのためにも、セカンドオピニオンは存在する。

 まい・まさよし=伊藤病院・内視鏡センター長・副院長、金大名誉教授



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