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医療記事特集
がん最前線

〔検診最新事情〕 内視鏡とX線の選択制に 苦痛や見落とし解消が課題
北國新聞(朝刊)2007年12月17日付

 日本のがん検診で最も歴史のある分野は、胃がん検診である。ゆっくりではあるが着実な効果を上げており、今では、胃がんといえども早期発見、早期治療ができれば、一週間足らずの入院で完治することもあるほどだ。

微細な病変も確認

 胃がんの診断法にはX線検査、内視鏡検査、生検組織検査の三つがある。これまでの検診ではX線検査が主に使われてきたが、今後はX線検査と内視鏡検査のどちらかを選択する方式が増える見込みである。内視鏡を使えばより微細な病変を見つけられるからだ。

 石川県予防医学協会クリニック・ドック外来(魚谷知佳院長)が行っている内視鏡検診を手伝って、内視鏡検診の威力を実感している。

 同クリニックがこの五年間で内視鏡検査を行った一万八千人のうち、四十三人に胃がんが発見された。X線検査と比べると、約三倍の発見率である。しかも、このうちの四十二人はごく早期だった。つまり、すぐに治療すれば完治できる胃がんだったのだ。

 内視鏡検査はこれだけの力を持っている。しかし、だからといってすべての胃がん検診をX線検査から内視鏡検査に一気に切り替えるというわけにはいかない。

30コマ以上点検

 内視鏡検査の欠点は、胃全体を撮影するには三十コマから四十コマ撮影し検証しなくてはならず、ベテランの専門医でも見落とすことがあることだ。

 これに対し、X線検査では一回で胃全体をくまなく撮影できる。まず全体像を見た上で、個々の病変を拾い上げていくことができるのだ。加えて金沢市の場合、金沢市と市医師会が、専門機関に劣らない精度でがんを見つける「金沢市医師会方式」を実施している。

 X線検査であるが、近所のかかりつけ医で気軽に受診でき、質の高い検査が行われることから、全国平均の倍近くのがん発見率を誇っている。

 さらには「胃カメラ」と呼ばれてきた時代から、内視鏡を体内に入れるときに大変苦しがる患者は少なくない。機器の進歩や薬剤の使用など解決法はあるが、検診ではどこまで使うかをしっかりと検討すべきだろう。

 医療事故を極力避けるためにも、内視鏡検診を担当する医師は、日本消化器内視鏡学会に所属し、最新の知識を得て、高い技術を磨く必要がある。

 まい・まさよし=伊藤病院・内視鏡センター長・副院長、金大名誉教授



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