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医療記事特集
貯めよう筋肉

〔左右均等に鍛えて〕 腰痛防止にストック歩行 歩道の傾斜に注意
北國新聞(朝刊)2006年08月02日付

 快適に毎日を過ごすための「貯筋(ちょきん)」を目指すとき、最も身近なトレーニングが歩くことである。

 そう言うと、「毎日家の周りを歩いてますよ」と胸を張る人もいるだろうが、確認してほしいことがある。歩いている地面の傾斜である。

筋肉痛を防ぐ

 雨水がたまらないように、歩道には傾斜をつけてあるものだ。たとえばJR金沢駅で電車を降り、繁華街の香林坊を目指して大通りの歩道を歩いたら、十五分を過ぎたころから足首のあたりが痛むはずだ。歩道が車道側に傾いているため、足の筋肉が左右非対称に鍛えられ、筋肉痛を起こすのである。

 健康な若い人なら気にもとめないほどの傾斜だが、「貯筋」のためには大問題。毎日繰り返していると痛みは膝やがて腰へと移る。

 筋肉は左右対称に成長させることがとても大切だ。右に傾いた歩道を歩いたなら、同じ時間だけ左に傾いた歩道を歩こう。それをできるだけこまめに繰り返すのが「貯筋」のためにはよい。

 腰が曲がっていて、歩くのさえ不安という高齢者もあきらめないで。北欧で人気の「ストック歩行」で自由に歩けるようになった人が、県内にも何人もいる。

 スキーのストックを両手に持って歩けば、足や腕をはじめ、全身の筋肉が左右均等に鍛えられる。もし一本の杖に頼って毎日歩いていると、体は徐々にどちらかに曲がった形となり、片方の筋肉ばかり鍛えられて腰痛を起こしかねない。

小魚食べて

 「ストック歩行」は、一週間も練習すれば安定し、前かがみの姿勢も徐々になおる。

 さらに買い物にリュックサックを利用すれば、効果的に「貯筋」できる。全身に均等に重さがかかることでトレーニング効果が高くなるのだ。しかも、カルシウムが骨に溜まりやすくなって、骨が丈夫になり骨折も起こりにくくなる。

 筋肉を成長させるにはカルシウムが必要だ。乳製品はカルシウムを多く含むが、なぜか乳製品を多く取るデンマークやスウェーデンでは骨折が多い。日光量が少ないなどの原因があるのであろう。

 日本人には小魚が合っているようだ。夏に、木陰などで適度に日光に当たり、骨にカルシウムを貯めておくことは、冬場の「貯筋」にもつながる。(平下政美金城大教授、医学博士=環境生理学=金沢市)



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