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〔自転車運動〕 下半身鍛え転倒を予防 室内の足上げでも効果 |
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北國新聞(朝刊)2007年02月14日付 |
わが母は八十六歳になった今でも背筋をまっすぐ伸ばして、とても早く歩く。自転車の後ろにタイヤが二つくっついた三輪車を愛用していることがよいのかもしれない。
自転車をこぐという運動は総じて、走ったり歩いたりするよりも長く続けることができる。そのため、体に酸素を十分取り込める。加えて血流が促され、足の筋肉も鍛えられ、下半身が安定する。若者はもちろん、足の筋肉が衰えがちな高齢者に薦(すす)めたい運動だ。
●歩行に必要
自転車で鍛えることのできる主な筋肉は、自転車のペダルを踏み込む時に使う大腿四頭筋(だいたいしとうきん)(太ももの筋肉)と、ペダルを戻す時に足を引き上げる働きをする腸腰筋(ちょうようきん)である。
歩くという動作は、足を持ち上げることと、着地時に体重を片方の足で支えることの繰り返しだ。大腿四頭筋と腸腰筋を鍛えれば、歩行のために必要なこれら二つの動作が確実にできるようになり、転びにくくなる。
筋肉を貯(た)める「貯筋(ちょきん)」を効率よく進めるためには、負荷と休息を組み合わせるとよい。平坦(へいたん)な道を自転車で走るだけでもトレーニングになるが、自信のある人はゆるい坂を利用しよう。上りはややきついが頑張ってこいで、下りはこがないで足を休めることで、いっそう「貯筋」が進む。
幸いにも今年の冬は、晴天が多い。体力に自信のある人は自転車で出かけるのも楽しいだろう。自信がない人は、スポーツジムに設置されている自転車運動をするための器具を使ってもよい。
専用の器具を使わなくても同じ効果のある運動が家の中でできる。
背筋を伸ばしていすに座る。片足ずつ交互に、ひざを胸につけるように持ち上げる。自転車で坂道を上るときのような足の動きをするわけだ。
「1、2、1、2」とリズムよく行えば、太ももの筋肉がポンプのように動き、血液がよく流れる。その結果、筋肉に酸素と栄養が運ばれるだけでなく、体も温まる。
●役立つ新聞紙
新聞紙を使った運動も効果的だ。
新聞紙を丸めてゴムでとめて棒を作る。それを床に置き、リズミカルにまたぐ。
棒の右横に足をそろえて立ち、まず新聞紙に近い左足を高く上げ、棒をまたぐ。その足が着地するのとほぼ同時に右足を高く上げて棒をまたぎ、左足にそろえる。続けて、右足から棒をまたぎ、左足をそろえる。これを繰り返す。
自信のある人は新聞紙の代わりにティッシュボックスをまたいでもよい。
今から始めれば下半身が安定し、春までには効果が現れる。ツクシが顔を出すころには、もうひと段階進んだ自転車運動を楽しめることだろう。
ひらした・まさみ=金城大教授・環境生理学、金沢市
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