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医療記事特集
貯めよう筋肉

〔暖かい日に歩行〕 3分ごとに暖急つける 疲れにくい体に
北國新聞(朝刊)2007年03月28日付

 春本番を前にしたこの時期は、暖かい日が少し続いたかと思うと、また寒い日が続く。寒暖が繰り返しやってくるだけではなく一日の気温の差も大きく、体調を崩しやすい条件がそろっている。

 筋肉を貯(た)める「貯筋(ちょきん)」運動の極意は、上手に休むこと。寒い日には無理をせず、ゆっくりとリラックスしよう。

 心も浮き立つような暖かい日のみ、屋外で「インターバル速歩」に挑戦してみよう。

15分めどに

 まずは、十五分をめどに歩いてみたい。

 最初の三分間は、背筋を伸ばし、ゆっくりと呼吸を整えながら歩く。次に、少しピッチを速めて三分歩く。この速歩のとき、一、二歩目は通常の歩幅とし、三歩目は一、二歩目よりも大またで歩く。

 三歩目を大またで歩くことで、しっかりと蹴(け)り出す力と下肢(かし)、大腿(だいたい)部、大腰筋(だいようきん)といった、歩くために必要な一連の筋肉群が強くなる。

 ゆっくり三分歩き、速足で三分歩くことを一セットとし、このセットを繰り返して十五分歩く。慣れてきたら、セット数を増やし、歩く総時間を長くしていこう。

 歩く速度に緩急をつけることで、心肺機能を効果的に鍛えることができる。心肺機能が向上し、運動時に酸素を十分取り込める体が、いわゆる「体力がついた」という状態だ。長く歩くほど、疲れにくい体が出来上がるというわけである。

 インターバル速歩を一時間できるようになったら、体力が相当ついたと考えてよい。

脳を活性化

 歩くという運動は体力をつけるにはもってこいなのだが、反射的な単純反復運動であり、飽きやすい。ゲームのような駆け引きもない。しかし、インターバル速歩を行えば、歩行にリズムが生まれる。リズム運動は脳の働きを活発にするという研究報告もあり、脳の活性化にも役立ちそうだ。

ジムより屋外で

 心肺機能を高めるだけならば、ジムでの運動でも、十分、効果はある。それでも私はあえて、暖かい日に屋外を歩くことを薦めたい。

 屋外を歩くときは、障害物を絶えず認識しなくてはならない。さらに季節の移ろいに従って風景が日々変わることに気づく。桜の開花を待ち望み、心を浮き立たせることもあろう。

 感動や楽しみは脳を活性化させる。インターバル速歩は、実に多くの意義を含んだ貯筋法なのである。



 ひらした・まさみ=金城大教授・環境生理学、金沢市



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