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〔夏向きの体に〕 上って歩いて体温上げる 暑さに慣れよう |
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北國新聞(朝刊)2007年05月23日付 |
日中、汗ばむ日が少しずつ増えてくるこの季節は、体を夏向きに整える絶好の時期である。夏の暑さに負けない体にしておかないと、本格的に暑くなったときはすぐにばててしまい、「貯筋(ちょきん)」どころではなくなる。そうなると、せっかく冬から春にかけて貯(た)めた筋肉も減っていく一方となる。
●汗をよくかく
夏向きの体とは、汗をよくかける体、そして体内に水をたくさん蓄えることができる体だ。
汗をよくかくということは、体内に熱をため込まないということだ。だから、気温が高くて、何となくだるい日に思い切って運動して汗をどっとかくと、気持ちよくなり、もっと運動したくなることがある。
暑さに負けない夏向きの体になるためには、肌寒い日には体温を高く保つ工夫をするとよい。
そのために最も手軽な運動は、階段を上ることだ。一気に体温が上がり、汗が出る。
理想を言えば、早足でのウオーキングや、「1、2、3」の三歩目を大またで歩く「インターバル速歩」を、一時間ぐらい続けたい。
服装も気を付けたい。少し暖かいと感じる程度の服装で、体温を高めに維持するのだ。
特に、肌寒い日には汗が衣服にしみ込まないように心掛けたい。汗がしみ込んだ服は運動後も身体を冷やし続けるため、体が夏向きになるのを遅らせる。運動するときは、水分をよく吸収する綿の下着ではなく、ポリエステルなどの下着を着る。運動中にひと休みするときは体が冷え込まないように、ウインドブレーカーなどをはおって、体から熱が逃げないようにする。
運動後はできるだけ早く入浴し、汗をしっかり流し去る。
これは、皮膚表面についた塩分を流し取るためだ。皮膚上にとどまった塩分は空気中から水分を吸収する。そのため、汗をふかずに自然に乾いた肌は、いつもぬれたような状態に自然となり、結果として体を冷やしてしまう。
湯船には長めにつかりたい。湯に温められて、体温が上がるだけではない。風呂場の湿気が汗を出しやすくしてくれ、汗腺が働き、汗をかきやすい体へ一歩近づける。
●湯冷めに注意
入浴後の薄着にはくれぐれも注意したい。必要以上に体温を奪われ、湯冷めをしやすい。タオルで水分を取り除いたら、暖かめの服装で過ごすとよい。
人は寒さには慣れやすいが、暑さには慣れにくい。今の時期に意図的に体温を上げて体の水分量を増やし、汗腺を働かせていけば、本格的な暑さの来る前に夏向きの体が整う。
そうなれば多少暑い日でも、体を動かすことがおっくうではなくなる。晴天の続く夏に、「貯筋」を進めることができるのである。
ひらした・まさみ=金城大教授・環境生理学、金沢市
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