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医療記事特集
貯めよう筋肉

〔紫外線を避ける〕 室内プールで股関節ほぐす 水分補給忘れずに
北國新聞(朝刊)2007年06月27日付

 この時期の日差しは体には良くない。紫外線の影響が強過ぎて、老化をすすめる活性酸素が増えてしまうからだ。日差しが強い日は、紫外線の害を避けながら筋肉を貯(た)める「貯筋(ちょきん)」運動をするために、室内プールでウオーキングをしてはいかがだろうか。

 水の中を歩くと、水の浮力によって下肢にかかる衝撃がほとんどない。そのため、水中ウオーキングは、足の関節が悪い人に特に薦めたい運動なのである。

 地上を歩くように水中を自己流で歩くだけでも「貯筋」効果は高い。しかし、どうせなら水中のほうが高い効果が得られる運動もしてみよう。

バランスよく

 股関節(こかんせつ)を大きく回しながら前に前にと歩くと、いたみを感じずに股関節が柔らかくなり、バランス力が高まる。これは転びにくくなる筋肉が貯まる運動なのである。

 水の抵抗があるため、二十五メートルも歩けば、かなりの運動になる。二十五メートルごとに休んで、呼吸が十分整ったらまた二十五メートル歩く。スポーツジムのプールは二十五メートル以下のものも多いが、あまりこだわらず、「プールを三往復」と考えればよい。

 膝(ひざ)が痛い人や股関節を広げると痛い人は、一歩一歩大きく踏み出して歩いてみよう。地上で同じ運動をしたら痛くて我慢できないかもしれないが、水の中では痛みを感じずに歩けるはずだ。

 さらに地上では大またで歩くとバランスを崩して転び、骨折しかねないが、水中なら浮力があるため、転んでも大きなけがをする危険性が少ないという利点もある。

 泳げる人はゆっくり大きな動作で泳いでもよい。姿勢を良くするトレーニングになる。

 特に平泳ぎは背骨をしゃんと伸ばすためには最適の運動だ。足で水をけった後、両手をしっかり伸ばし、体全体が伸びる姿勢を長く取るとよい。

 これからはさらに気温が上昇する。そんなときでも水中運動は涼を誘い、運動していても心地よく、苦にならない。ただし一つだけ、落とし穴がある。熱中症への備えがおろそかになるということだ。

水中でも熱中症に

 水中で運動していると全身が水でぬれているため、汗をかいているような気にならない。しかし、運動すると地上であれ水中であれ、汗は出る。水中運動をすると思った以上に汗をかき、脱水症状から熱中症になることもある。

 多くの人は、地上でのウオーキングと同じ時間、プールの中で歩いても、地上のときほど心がけて水分を補給していないはずだ。

 年を取れば取るほどのどの乾きに気づくのが遅くなるため、こまめに常温の水や番茶を飲んで、水分を補給することと、休憩のときに水ばかり飲まず、梅干しなど塩気のある品をひと粒食べてから水を飲み、体内の水分を減らさない工夫をしてほしい。



 ひらした・まさみ=金城大教授・環境生理学、金沢市



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