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医療記事特集
貯めよう筋肉

〔ゴムひもを使って〕 四方に引っ張り、肩と腕鍛える 物を持つのが楽に
北國新聞(朝刊)2007年07月25日付

 梅雨に入ってから、買い物かごや、ポットに湯を入れようとして持ち上げたやかんがいつもより重いなと感じたり、傘をさしていると、腕がだるくなることがないだろうか。

 冬よりも、この時期はなおさら傘ややかんの重さを感じる。暑くなると、体の中の熱を持った血液が皮膚に集まって空気中に熱を放散し、体温を下げる。結果として、筋肉に回る血液は寒い時期より少なくなる。

酸素不足に

 つまり、暑い季節は寒い季節よりも、筋肉が栄養不足、酸素不足となり、力を発揮できないというわけだ。

 物を持ち上げたり、運んだり、押したりという生活に欠かせない動作は、肩や腕の筋肉を鍛えると、楽になる。肩がスムーズに回るようになり、傘や買い物かごを持つのが楽になるばかりか、肩こりさえ和らぐはずだ。

 座っているだけで汗をかくほど暑い時期は、肩や腕の関節の周りや関節同士をつなぐ筋肉をゴムひもを使って鍛えることを薦めたい。

 ゴムひも運動のよいところは、上下はもちろん、横方向、斜め方向、いろんな方向への運動にかかわる筋肉を貯(た)める「貯筋(ちょきん)」ができることにある。

三角筋を強化

 このゴムひもを使って、腕と鎖骨と肩の後ろの骨(肩甲骨)につながっている筋肉・三角筋を鍛えよう。いろんな方向へとつながるこの筋肉は、いろんな方向から鍛えないと、肩が回らないようになる。

 テレビ通信販売で紹介されているゴムチューブは、若者向けだ。四十歳を過ぎたら運動習慣のない人は、パンツのゴムに使う程度の、軽い強さのゴムひもを使うとよい。

 両手を伸ばした長さが直径になるようにゴムひもを結んで大きなゴム輪をつくる。一重ではゴムが弱過ぎると感じる人は二重、三重にしてもよい。このゴム輪を使い、次の六つの運動をしよう。それぞれ十五回程度を一日に三セット、週三回程度行うとよい。

(1)ゴム輪を二重にし両足を肩幅に開いてゴム輪を踏み、両手で持ってリラックスする。ゴムを持ったまま肩をすくめるように上げ、二秒ほど止め、一気に肩の力を抜いて息をはき、リラックス姿勢に戻る。

(2)両足を肩幅に開いてゴム輪を踏み、ゴム輪を持った両手を肩の高さもしくは頭上まで上げる。

(3)ゴム輪を左足で踏み、左手でゴムを持ち、頭上まで持ち上げる。右も同様に。

(4)頭の後ろで、ゴム輪を両手で握り、ひじを伸ばすようにまっすぐ上に伸ばす。

(5)ゴムをひじにかけ、曲げた状態でひじを外側に上げる。動作中に肩をすくめない。

(6)ゴム輪を垣根など安定したものに引っかけて、その前に立ち、前に引っ張る。

 どこを鍛えているのかを意識しながら運動すると、より効果が高くなる。

 ひらした・まさみ=金城大教授・環境生理学、金沢市



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