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医療記事特集
貯めよう筋肉

〔家事をしながら〕 臀部を鍛える足上げ皿洗い 無意識の癖にしよう
北國新聞(朝刊)2007年08月15日付

 人それぞれ、いろんな癖を持っている。家事をしながら、知らず知らずのうちに癖になった動作や姿勢をうまく利用すると、無意識のうちに筋肉を貯(た)める「貯筋(ちょきん)」ができる。

 体を鍛えるためには、貯筋に役立つ「いい癖」をつけることが大切だ。

 たとえば竹を踏みながら皿洗いをすると、貯筋に効果がある。

腰痛を防ぐ

 風呂で使ういすやレンガのような台に片足を上げて皿を洗うのもよい。一家四人の皿洗いは少なくとも二十分ほどかかる。三十代半ばを過ぎると、終わったころには腰がだるくなる人が多いだろう。皿洗いによる腰痛を防ぐためには、おしりの筋肉である大殿筋(だいでんきん)を鍛えることが先決だ。

 左足を台にのせると右足に体重が移動し、右の大殿筋がぐっと盛り上がるのが分かるだろう。この姿勢を取ると臀部(でんぶ)を鍛えることになるのだ。右膝(ひざ)の後ろの筋肉もぐっと伸び、長時間立つことができるようになる。

 さらには左足の股関節(こかんせつ)の可動範囲も広くなる。三分ごとに台に上げる足を左右入れ替えよう。この姿勢を癖にすれば貯筋が進む。

 家事や仕事に熱中するあまり、前かがみになっている人は多い。前かがみの姿勢は腰痛の遠因でもある。中でも中腰の姿勢から前にかがみ、その上、重いものを持てば、ほとんどの人が大なり小なり腰を痛めてしまう。

 体重七〇キロの人間がまっすぐ立っているときは腰にかかる力はおよそ百キロだが、立った姿勢からおじぎをすると百五十キロもの力が腰にかかる。日常生活では中腰の姿勢で洗濯物を持ち上げたり、掃除機を動かすため、それ以上の負荷がかかるだろう。

 ただ、この前かがみによって生じる腰への負荷を、自然のダンベルと考えれば、適度に休憩とストレッチをはさむことによって、姿勢を維持する筋肉群を鍛えることができる。

ぶら下がり

 姿勢を維持する筋肉を伸ばす方法として、鉄棒にぶら下がるというものがある。自分の身長より高い鉄棒にぶら下がることもいいが、体力に不安を感じる人は、公園や幼稚園などに設置されているような、一メートル以下の低い鉄棒を使うとよい。

 地面に膝をついた姿勢から両手を上に伸ばして鉄棒を握る。腕がまっすぐ伸びるように体重を落とす。

 これだけのことだが、前かがみだった姿勢が元に戻る。

物干しざおで

 洗濯物干しを貯筋運動にするのもよい。

 さおの高さを、衣服をかけるとき、わずかに背伸びをしなければならない高さに調整する。毎回つま先立ちで背伸びをすることで、ふくらはぎの筋肉が貯まり、前かがみの姿勢が緩和できる。

 ひらした・まさみ=金城大教授・環境生理学、金沢市



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