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医療記事特集
貯めよう筋肉

〔還暦からの鍛え方〕 1カ月間はゆっくり歩行 速度上げ、膝を強化
北國新聞(朝刊)2007年10月10日付

 六十歳ぐらいになると動脈硬化が進み、「血管年齢」が実年齢より高いという人が増える。動脈硬化が進んでいるということは、動脈の内側にコレステロールなどがたまっている証拠。運動をするなら血栓(けっせん)ができないようにステップを踏んで運動を進めることが大切だ。

 机に向かって長時間仕事をしてきた人の中には、六十歳ぐらいになるといすに座った状態から立ち上がると、股(こ)関節や膝(ひざ)が固まったような感じがする人が多いはずだ。そんな人は、立つ前に膝から下を十回ほどぶらぶらさせ、それから立つ習慣を付ける。運動を始めるのはその後だ。

ジムの機械で

 トレーニングジムで段階を追って、膝や足首の関節を軟らかくし、膝回りの貯筋(ちょきん)をしよう。ジムでは、ベルトの上を歩くトレッドミルという機械を使って歩行運動を行う。週に一回なら一カ月間は続けたい。

 手すりにつかまりながら、ゆっくりゆっくり十五分間ほど歩く。

 トレッドミルのベルトがクッション役を果たし、アスファルトの道路を歩くよりも膝に負担がかからない。

 トレッドミルの後は膝の曲げ伸ばし運動をする。いすに座り、太ももはいすの座面、足の裏は床にぺったりと着ける。膝から下を持ち上げて足裏が床と並行になるまでゆっくりと足を伸ばす。ゆっくり呼吸しながら十回ほど足を持ち上げる。

 一カ月が過ぎたら、いつも自分が道を歩くほどの速度でトレッドミルを歩く。同時に膝の曲げ伸ばしをレッグエクステンション(足の曲げ伸ばし)用の機械を使って行う。ぎりぎりまで頑張れば十五回はできるなという重さの負荷を足首にかけ、十回だけ下肢を上下する。

 こうして段階を追って二カ月間、膝回りの関節を軟らかくし、膝の周囲の筋肉を貯(た)めたら、屋外を歩いても大丈夫。

 少し速めに歩くことを心がける。脈拍が一分間に九十五拍前後になるように歩けば、体の中の脂肪を燃やすことができる。

ふくらはぎを伸ばす

 歩き始めると、かかとが痛くなることがある。これは膝回りの貯筋運動をした後に筋肉の疲れを解消していないために起こる。特にレッグエクステンション運動の後はふくらはぎをしっかり伸ばすストレッチをしておくべきだ。

 ふくらはぎのストレッチは、背筋を伸ばしたまま前傾し、両手を壁やいすの背につかまればできる。足がアキレス腱(けん)からふくらはぎにかけて、じわりと伸びていくのが分かるだろう。十五秒間ほどは、この姿勢を保つ。

 貯筋運動直後だけではなく、日に数回、思い立った時に行えば、さらに効果的だ。

 ひらした・まさみ=金城大教授・環境生理学、金沢市



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