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第81部・目を健やかに

(2469)老眼(下) 生活に合わせ二つの老眼鏡 慣れるためには早めに
北國新聞(朝刊)2020年07月19日付

「運転」と「デスクワーク」など生活の場面に応じて老眼鏡は使い分けるとよい。
「おれも年やな。ついに老眼や」。金沢市内に住む会社員の50代男性は、40代の頃から、年々目の衰えを感じるようになった。手元の資料が見えにくい。だましだまし生活をしてきたが、いよいよ老眼鏡を買うことにした。

 仕事は営業職で、運転もすれば、パソコンも使う。とりあえず一般的な「遠近両用」タイプを購入しようとしたが、妻から「せっかくやし、まずは目医者さんに相談したら」と勧められ、近所の眼科医院を受診した。

「中近」と「遠近」

 検査の後、医師が丁寧に説明した。仕事のためにも、二つの老眼鏡を使い分けるといいと言う。

 「デスクワークは『中近』タイプを使い、営業で外出するときは『遠近』タイプに替えるといいでしょう」

 二つもいるのかと驚いたが、せっかく受診した結果である。実際に使い分けてみると、確かに中近はパソコンや書類を見るには、ぴったりだが、運転時に使うと、信号がはっきり見えない。

 一方、遠近に掛け替えると、信号はもちろん、遠くを歩く人もよく見えた。運転して、外出先で書類をちらっと見る分には、遠近でも十分対応できた。男性は「使い分けるのは少し面倒だが、見え方は快適」と満足している。

 金沢医科大病院には、眼鏡処方に特化した全国でも珍しい「眼鏡外来」がある。そこでは、医師とともに、目の検査を専門的に行う視能訓練士が、老眼や近視など目の悩みや生活に応じた適切な眼鏡づくりをアドバイスしている。

 同病院の視能訓練士である三田哲大主任は「老眼の一番の対策は、老眼鏡。特に生活様式によっては、男性のように、二つの眼鏡を使い分けるとよい」と助言する。

 老眼とは、目のピントを調整する力が衰え、はっきり見える範囲が若い頃と比べて狭まった状態のことである。残された「はっきり見える範囲」を手元や遠くに再調整するのが老眼鏡の役目だ。遠くと近くの二つに焦点を合わせられる「遠近」をはじめ、「中近」「近近」の主に三つの両用レンズがある。

 一つの両用レンズでは全ての距離をカバーできない。

 男性の場合、仕事場では目から30〜50センチ離れた書類を見るための「近」と、0・5〜1メートルにあるパソコンを見る「中」に合わせる必要がある。一方、車では1メートル以上の「遠」が見えなくてはならないため、中近と遠近を使い分けた方がよかったのだ。

 調整力の衰えはずっと続くわけではなく、60歳頃で止まる。「それならそのときに」と考えたくなるが、老眼が進んだ状態で、老眼鏡を使い始めると、目の疲れを感じる人もいる。近くのものを見た際に、見えるが、ピントが合うのに時間がかかるようになったら使い始めるとよい。

現役世代こそ

 老眼鏡という名前や、見た目の変化が気になる人もいるだろう。三田主任は「遠近両用コンタクトレンズもあり、試してみるのもよい」と話す。

 老眼鏡をかけたり外したりは面倒だが、仕事の効率を上げるためにも、現役世代こそ、うまく使いこなしたい。目と目的にあわせたレンズをきちんと選ぼう。



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