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第81部・目を健やかに

(2470)ドライアイ 加齢、糖尿病も原因に 重度は角膜に傷
北國新聞(朝刊)2020年07月25日付

 ドライアイは文字通り、目が乾く症状を言う。原因としては、コンタクトレンズやパソコン作業、エアコンの風がよく知られているが、それだけではない。

慢性的な不快感

 「目がごろごろして、すっきりせんげんて」。金沢市内の70代女性は、慢性的な目の不快感に悩んでいた。

 意識的にまばたきをしているが、目が乾燥しているように感じる。ゴロゴロした感じもある。「何だか、物もかすんで見えるし。ひどいわ」。テレビを見ている時は目がひどく疲れる。テレビはあまり見ないようにし、目を休ませても、ほとんど改善しない。

 最初は年のせいかと思っていたが、同世代の夫は、そんな症状がないという。

 ある日、実家に帰省した娘に、悩みを打ち明けると「お母さん、ドライアイかもしれんね」と言われた。「若い人の病気やろいね」と返したが、心配した娘の運転で近くの眼科医院に向かった。

 診察後、医師が告げた。「加齢によるドライアイですね。ちょっと症状が重いので、点眼薬とそれ以外の治療も必要になるかもしれません」。若者の病気と思い込んでいた女性はあっけにとられた。

 金大附属病院眼科の横川英明助教によると、健康な目は、目の表面がむき出しにならないよう、涙液層と呼ばれるバリアーに守られている。ところが、涙の量が減ったり、涙の成分が変化したりすることで、バリアーが不安定になる。不安定な状態が続くと、眼球本体の表面まで傷つく恐れがあり、放置すれば、角膜まで損傷し、結果的に失明することもある。これがドライアイの怖さだ。

 パソコンを使う若者に多い症状と受け止められがちだが、原因は多彩である。

 横川助教は「加齢や糖尿病、自己免疫疾患もドライアイを招く恐れがある」と解説する。

 さまざまな要因で引き起こされることから、患者も多く、40歳以上の男性はおよそ9人に1人、女性に至っては5人に1人がドライアイと推計されている。

自己判断は危険

 ドライアイは、目の水分を補おうと、まず、市販薬に頼る人が多いだろう。しかし、横川助教は安易に自己判断しないように呼び掛ける。「ドライアイが怖いのは、自覚症状と、実際の病状が比例しないこと。ちょっとゴロゴロするなと思って調べてみると、角膜まで傷ついている場合もある。その逆に、不快感は強いのに、損傷はそれほどでもないケースもある」

 治療では、目の病状に基づいてタイプの違う点眼薬を用いる。水分を補給するタイプから、水分を保持するタイプ、さらに涙液層を構成する成分「ムチン」を増やす薬もある。今年から、このうち、水分を保持するタイプが市販薬となるという。

 点眼薬でも改善しない場合、涙が失われないように排出路である『涙点』にプラグを挿したり、熱を与えて閉じてしまったりする治療が必要になる。

 よくある目の不快症状の一つであるドライアイ。心配ないケースが多いとはいえ、中には大きなリスクを抱えている場合もある。念のため、一度は病院を受診すると安心だ。



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