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「本気で取り組む認知症予防」金沢医科大学プログラム
2017/07/24 北國新聞 朝刊

 北國健康生きがい支援事業の今年度第1回金沢医科大プログラム(同大、北國新聞社主催)は7月23日、金沢市の北國新聞20階ホールで、「本気で取り組む認知症予防」をテーマに開かれた。認知症研究の専門医らが有酸素運動が脳の前頭葉の機能を高めることや、バランスの良い食事、適度な睡眠の重要性を紹介し、生活習慣病対策が認知症予防につながることを説いた。
 東京医科歯科大脳統合機能研究センター認知症研究部門の朝田隆特任教授は、日本の認知症患者のうち8割弱が80歳以上であることを説明し、「高齢になって発症する場合は遺伝の影響は少なく、これまでのライフスタイルが影響する面が強くなる」と述べた。
 その上で、イギリスで認知症予防戦略として高血圧の管理や禁煙が推進され、認知症が減ったことや、オランダやアメリカなどでも同様の例があることを紹介し、生活習慣病対策の重要性を強調した。
 認知症になった場合は、同じ症状を持ちながら前向きに生きている人に会うことや、集団の絆で元気を得ることの大切さを説き、「認知症予防が人生の目的になってはいけない。生きがいが結果的に予防につながる」と呼び掛けた。
 介護施設運営のMKMハートフル(東京)のシナプソロジー教育トレーナー早川昌宏氏は、異なる動作を同時にする「シナプソロジー」を解説し、「うまくできない時こそ、普段使っていない脳が活性化する」と話した。参加者は片手でグーとパーを繰り返し、同時に一方の手で1〜10を指折り数えるなどの運動を体験した。
 金沢医科大病院認知症センター講師の入谷敦氏は、同病院中央棟2階に開設された認知症センターを紹介した。もの忘れ外来で行う検査や認知症予防教室の開催、認知症への理解を深めるための普及、啓発活動などに取り組んでいることを説明した。



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