北國健康生きがい支援機構
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「できる力」を信じて 森のようちえん・小菅氏 北國健康生きがい支援事業 金城大プログラム
2017/11/19 北國新聞 朝刊

 北國健康生きがい支援事業の第12回金城大プログラム「保健・医療・福祉創造フォーラム」(金城大、同大後援会、北國新聞社主催)は18日、白山市の同大笠間キャンパスで開かれた。「森のようちえん」に取り組む緑とくらしの学校(新潟県上越市)の小菅江美理事長が「自然の中の遊びから、子どもは『できる力』を持っていることがよく分かる」と指摘し、子どもの力を信じることが成長を促すと説いた。

 「森のようちえん」はデンマークで始まり、欧米など世界に広がる保育・幼児教育の形態で、国内では200近い団体が実践している。自然とのふれあいで子どもの力を育むことを目的としている。
 上越市で「森のようちえん」に取り組む小菅氏は、2004年に発祥の地デンマークで研修した時のことを説明した。森の中で急斜面を上ろうとした幼児が失敗を繰り返しながら上り切ったことを紹介し、「幼児にこの坂は上れないと、手を貸したら成長のチャンスを奪っていた。子どもの力を大人が決めてはいけない」と強調した。
 小菅氏は、子どもたちにとっては、樹木や岩など森の中にあるもの全てが遊具であるとして、「子どもたちは何が道具になるか考えながら遊ぶ。森の中は想像力や好奇心を引き出すものであふれている」と語った。
 講演に続き、シンポジウム「子どもは『なに』で育つのか」が開かれた。いしかわ自然学校インストラクター木谷一人氏、かもめこども園の浅野君枝園長、小野博史白山市主任児童委員委員長が加わり、子どもの育ちについて意見を交わした。金城大社会福祉学部の側垣順子教授がコーディネーターを務めた。



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