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早期発見で内視鏡手術を 最新がんの治療紹介 甲状腺、消化器 北國健康生きがい支援事業・金沢医科大プログラム 
2018/07/29 北國新聞 朝刊

 北國健康生きがい支援事業の金沢医科大プログラム(同大、本社主催)は28日、「体に優しい内視鏡治療」をテーマに、金沢市の北國新聞20階ホールで開かれた。甲状腺がん、消化器がんの最新の診断と治療について、金沢医科大病院の教授が解説し、早期発見と適切な治療法を選ぶことの大切さを訴えた。
 頭頸部(とうけいぶ)・甲状腺外科の辻裕之教授は甲状腺がんについて「5年生存率は他のがんに比べて高く、がんの中でも治りやすいがんの一つだ」と説明した。ただ、甲状腺の周りには気管や食道、声帯の動きをつかさどる神経などがあり、手術には注意を要すると指摘した。
 のどを切り開いて行う手術と比べ、内視鏡を使う手術では傷痕がほとんど残らないメリットがあると説明。もっとも、手術による合併症の発生率は切開も内視鏡もほぼ同じだとして、「内視鏡手術も、しっかりした切開手術の技術を持った医療機関で受けるべきだ」とアドバイスした。
 消化器内視鏡科の伊藤透教授は、胃がんは症状のない早期がんの段階で発見できれば、多くの場合、体への負担が小さく、入院期間も短くて済む内視鏡手術によって治療可能だとし、「早期発見のため、とにかく検診を受けてほしい」と呼び掛けた。
 最近10年ほどで広く行われるようになった胃がんの内視鏡的粘膜下剥離(はくり)術(ESD)については、がんの範囲を確定し、ヒアルロン酸を注入してがんを持ち上げた後にがんを切り取る手順を、画像を示しながら解説した。



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