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がんゲノム医療に理解 北國健康生きがい支援事業 2氏が講演 金沢医科大プログラム
2018/10/21 北國新聞 朝刊

 北國健康生きがい支援事業の今年度第2回金沢医科大プログラム(本社主催)は20日、金沢市の北國新聞20階ホールで開かれ、参加者は患者のゲノム(全遺伝情報)に応じて最適な治療法を選択する「がんゲノム医療」の現状や課題について2氏の講演から学んだ。
 金沢医科大病院ゲノム医療センター長の新井田(にいだ)要教授は、遺伝子の働きやがんのできる仕組みを解説し、「がんゲノム医療は一人一人の遺伝子配列の違い、体質に対応するオーダーメードの医療だ」と説いた。
 4月に遺伝子医療センターから改称したセンターには、約2万5千個あるヒトの全遺伝子を一度に検査できる装置「次世代シークエンサー」を配備しており、週2回のがんゲノム外来を開設して最新医療サービスの提供に努めていると強調した。
 国のがんゲノム医療中核病院に指定されている慶応大病院の林秀幸特任助教は、がんゲノム医療によって最適な薬を選択した結果、手術や放射線治療では治らなかったがんが「一発逆転」的に治った症例を紹介した。
 一方で、遺伝子検査の結果、有効とみられる薬に保険が適用されないといったケースも多く、せっかく検査を受けても結果に基づいた治療を受ける患者は1割程度にとどまると指摘した。「検査の低コスト化も課題であり、研究を進めている」と述べた。



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