北國健康生きがい支援機構
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「家族で終末を考えて」 田中教授が講演 北國健康生きがい支援事業・金城大プログラム
2018/10/28 北國新聞 朝刊

 北國健康生きがい支援事業の金城大プログラム(同大、北國新聞社主催)は27日、金沢市の北國新聞20階ホールで開かれ、同大社会福祉学部の田中克恵教授が人生の終末期をテーマに講演した。田中教授は、安らかな死を迎えるためには本人の意思を周囲が共有することが重要とし「日頃から家族や親しい人と終末期の過ごし方を考えてほしい」と呼び掛けた。
 田中教授は、病気などで寝たきりになって自身の思いを伝えられずに亡くなるケースが多いと指摘。延命治療を実施するかどうかといったつらい決断を家族にさせることになるとし、事前に自分の意向をノートなどに記すことを勧めた。
 10年ほど前までは、死を取り扱うテレビ番組などが少なかった一方、近年では終末期医療や緩和ケアなどに関心が高まっていると説明し「死を考える機会が増えている」と述べた。
 老人ホームや介護老人保健施設でみとられる割合が増えている国のデータも示して、各高齢者施設が提供する医療サービスを説明した。
 田中教授は、看護師時代に80代の患者から「まだ死にたくない」と相談されたことがきっかけで、高齢になるほど生への執着が弱くなるとの自身のこれまでの考え方が変わったとし、「良い最期の捉え方は、人それぞれ違う。大事なのは今を一生懸命生きること」と強調した。



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