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障害ある子から学んで 意識の大切さ説く(金城大学プログラム)

 北國健康生きがい支援事業の今年度第2回金城大プログラム「保健・医療・福祉創造フォーラム」(金城大、同大後援会、本社主催)は16日、同大笠間キャンパスで開かれた。公益社団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」(東京)の柴田礼子理事が、障害のある子どもたちから学ぶ意識を持つ大切さを説き、来場者が共生社会について考えた。
 脳性まひを患った弟と一緒に育ち、アスペルガー症候群の研究にも従事した柴田氏は「特別なニーズがある子ども達(たち)から学ぶ解釈の多様性」と題して講演した。
 柴田氏は、音楽や美術といった表現の場は、正解のない分野であるとし、「表現の教育を障害のある子どもたちに使っていくと、解釈の幅が広がり、双方向性も生まれる」と強調した。
 障害のある子どもたちと家族を支援する法人の活動も紹介。首から下が動かない男の子が、「変顔」で母親を笑わせたのをきっかけに車いすに鏡を取り付け、変顔の練習に励むようになった逸話を取り上げ「一見何もすることができない子でも、みんなに勇気を与えることができた」と説いた。
 講演に続きシンポジウムが開かれた。「音・夢・いのち」をテーマに、柴田氏をアドバイザーに日本ミュージック・ケア協会の宮本啓子理事長、白山市発達相談センター主幹の長田直美さん、金城大社会福祉学部の中磯子教授が意見交換した。同学部の三谷靖子准教授がコーディネーターを務めた。

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