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最前線の脳治療を紹介(金沢医科大プログラム)

北國健康生きがい支援事業・金沢医科大プログラム「脳疾患治療の最前線」(同大、北國新聞社主催)は9月3日、金沢市の北國新聞20階ホールで開かれた。脳神経内科の朝比奈正人教授と、脳神経外科の林康彦教授がそれぞれパーキンソン病と脳腫瘍を取り上げ、気をつけたい症状や治療法を解説した。
 朝比奈教授は、パーキンソン病には震えや動作の遅さに加え、幻覚や妄想、うつ、睡眠障害など多様な症状があるとした。
 かつては10年以内に亡くなるケースが多かったが、脳内で減少する神経伝達物質を補う薬で症状を改善し、副作用で薬の増量が難しい場合には外科的治療があると説明。「高血圧や糖尿病と同じく完治は難しいが、長く付き合うことができる病気になっている」と話し、原因となる異常タンパクを取り除く治療の研究が進んでいるとした。
 林教授は、幼児から高齢者まで幅広い年代が脳腫瘍を発症するとし、頭痛が続いたり、視野が狭くなったりするほか、思ったことを口にできない「言語障害」も症状の一つとして取り上げた。
 従来、開頭手術で対応していた大きな腫瘍に対しても内視鏡手術が用いられ、患者の体への負担が減っているとし、「内視鏡や周辺機器の進歩で、今後も発展が見込める治療法だ。私たちも日々、技術や安全性の向上に努めている」と強調した。

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