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陽子線治療を紹介(福井県立病院プログラム)

 北國健康生きがい支援事業・福井県立病院プログラム(同病院、北國新聞社主催)は10月14日、金沢市の北國新聞20階ホールで最新の肝臓がん治療をテーマに開かれた。金大附属病院消化器内科講師の荒井邦明氏は各種治療法の特徴や副作用などを解説し、福井県立病院の2氏は北陸で同病院のみが行う「陽子線治療」の有効性を紹介した。
 荒井氏は肝臓がんを診断するMRI(磁気共鳴画像装置)やCT(コンピューター断層撮影)などの検査種類、薬物や放射線、陽子線などを使った治療法を一つ一つ説明。治療後の再発予防や肝機能を保つために、ウイルスや飲酒などがんの原因を除去し、定期的な通院と検査が必要だとした。
 福井県立病院陽子線がん治療センター長の玉村裕保氏は、従来の放射線治療であるエックス線に比べ、陽子線治療はがん細胞をピンポイントでたたき、患部の周囲に影響が少ないことを紹介し、「体にやさしく、がんに強く効果を示す」と語った。
 同病院消化器内科医長の砂子阪(すなござか)肇氏は肝臓がん発症者の高齢化が進んでいると解説した。70代後半の女性への陽子線治療例や、治療後の効果を示し「高齢の方や、肝臓以外の病気を持っている方にも十分に治療可能で有効だ」と述べた。

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