北國健康生きがい支援事業北國健康生きがい支援事業

トピックス

嗅覚、聴覚を守り健康長寿(金沢医科大)

 北國健康生きがい支援事業の金沢医科大プログラム「五感を守って健康長生き」(同大、北國新聞社主催)は9月2日、金沢市の北國新聞20階ホールで開かれた。耳鼻咽喉科を専門とする三輪高喜副学長と金沢医科大氷見市民病院の坪田雅仁准教授が、嗅覚や聴覚の機能を維持することで健康長寿につながると説いた。
 三輪氏は嗅覚の低下が軽度認知症やフレイルの危険度を上げると指摘。喫煙をやめ、動脈硬化の予防が有効とし、副鼻腔炎などの病気をきちんと治療しておくことが重要とした。適度な運動に加え、大豆や豆製品、牛乳、乳製品を積極的にとることも欠かせないとした。
 おいしさは嗅覚や味覚だけでなく複数の要素がまじり合うことで脳内で感じるとし「孤食を避け、においと味を楽しみながら、食卓を囲むことが心身ともに元気に生きる秘訣だ」と話した。
 坪田氏は難聴を放置することで認知症の危険性が高くなると解説した。加齢に伴う老人性難聴は治療が難しいものの、補聴器の装着が有効な手段になるとし「最初は慣れないが、根気よく調整することが大切。聞き取りをよくするトレーニングや家族の理解も欠かせない」と訴えた。めまいの原因に耳が関わっていることも取り上げ、難聴と同じく早めに専門医に相談するよう訴えた。

戻る