北國健康生きがい支援事業
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災害時の食と運動解説(金沢学院大)
北國健康生きがい支援事業・金沢学院大プログラム「避難所で役立つ食と運動のひと工夫」(同大、北國新聞社主催)は3月23日、金沢市の北國新聞20階ホールで開かれ、栄養学部の大谷千晴准教授、スポーツ科学部の清田直恵准教授が災害時における食と運動の注意点や健康を保つアイデアなどについて説明した。
大谷准教授は「日頃から被災時の備蓄食糧を用意しておくことが肝要」と強調した上で、専用のアルファ米や長期保存できるパンなどは「高価で食べにくいケースもある」として、日常に使う食品を少し多めに購入し、使った分を買い足して常に一定量を家庭で備蓄できる「ローリングストック」を推奨した。
食材を使用する順番ではまずは冷蔵庫の中のものを使い、日持ちするものは後に回すことで有効利用できると説明。ナイロン袋などに入れて湯煎することで、限られた水で食器や鍋などを汚さず調理できる「パッククッキング」を紹介した。
清田准教授は避難所生活について、動けるスペースが限られることなどから運動不足となり、足の筋力が落ちて心臓に血液を戻す筋ポンプ機能が失われると指摘。「深部静脈血栓症などを引き起こし、災害関連死につながる恐れもある」と注意を促した。
運動不足の解消法として足を浮かせて膝から下を揺らす「ぶらんぶらん運動」や、つま先立ちを繰り返す「かかと上げ運動」、水を入れたペットボトルをダンベル代わりに肩や腕を鍛えるなどの軽運動を挙げた。運動の強度としては「100回続けられる程度が好ましい」と話した。