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口腔機能保ち長寿に(金沢医科大学)

 北國健康生きがい支援事業の金沢医科大プログラム「歯の健康と最新治療」(同大総合医学研究所、北國新聞社主催)は19日、金沢市の北國新聞20階ホールで開かれた。同大顎口腔(がくこうくう)外科学講座の中野旬之(ひろゆき)特任教授と岐阜大大学院医学系研究科口腔外科学分野の片桐渉准教授が講演し、受講者は健康長寿に果たす歯の重要性に理解を深めた。
 中野氏は「かんだり、飲み込んだりする機能の衰えを放置すると要介護となるリスクが高まる」と指摘。かむ力が強い高齢者は認知力が高く血管年齢が若いといったデータを紹介した。
 口腔内の細菌が誤嚥(ごえん)性肺炎や糖尿病、歯周病などの原因となることも説明し、病気予防のため、定期的な受診による口腔メンテナンスを呼び掛けた。
 片桐氏はインプラント治療について解説した。顎の骨に埋め込んだ人工歯根に人工の歯をかぶせるため、口腔機能を長期にわたり保つには有用とした上で、医療トラブルの実例も紹介。安心して治療を受けるため「リスクや金額についてしっかり説明を受けて納得し、医師と信頼関係を築くことが大切だ」と強調した。
 歯の神経の幹細胞から骨を再生させる最新の研究についても話した。

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