北國健康生きがい支援機構
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北國健康生きがい支援事業 専門家が結束 がん集中治療 診療科越え「患者救う」
2006/09/17 北國新聞 朝刊

 北國健康生きがい支援事業の金沢医科大学プログラム第一回フォーラム「がんの集学的治療」(金沢医科大、北國新聞社主催)は十六日、金沢市の北國新聞会館で開かれた。同大病院集学的がん治療センター長の元雄良治教授(腫瘍治療学)が「垣根を越えたがん医療」と題して基調講演し、診療科の枠を越えて各分野の専門家が患者の治療に当たる同センターの取り組みを紹介した。
 元雄教授は現在のがん医療の問題点として、抗がん剤の専門家の不足や、心のケアの不十分さを挙げ、「医師や看護師、薬剤師らが患者の周りを囲んで支えていく医療が求められる」と述べた。外来による抗がん剤療法の利点も解説した。
 パネル討議は、小坂健夫教授(消化器外科治療学)、利波久雄教授(放射線診断治療学)、相原操看護師長、中川明彦栄養課長が加わり、堀喜代治北國新聞社論説副主幹の進行で行われた。
 小坂教授は各学会が定めたガイドラインを基に胃がんや乳がんについて進行度に合わせた標準治療を紹介した。利波教授は放射線を利用した最新の診断法だけでなく、肺がんや前立腺がんなどで威力を発揮する放射線治療について説明した。
 相原看護師長は「不安の言葉の裏には希望がある。患者の気持ちをくみ取って医師や家族に伝えるのも看護師の役目だ」と述べ、中川栄養課長は「がんを予防するためには、野菜や果物を一日に三百五十グラム以上食べてほしい」と話した。
 最後に元雄教授は「バランス良い食生活と運動を心掛け、検診を積極的に受けることで、がん死は確実に減らせる」とまとめた。



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