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難病治療、150医療機関でネットワーク構築 石川県 疾患ごとに専門医まとめる 拠点病院3カ所を指定 ボランティア養成も
2006/11/09 北國新聞 朝刊

 原因不明で治療方法が未確立である「難病」で、県内百五十の医療機関と県による相談・診断・治療のネットワークが八日までに構築された。医療費が公費負担となる四十五疾患(特定疾患)が対象で、確定診断や専門治療を行う拠点病院に三カ所が指定、安定期や在宅での治療を支援する協力医療機関に百四十七カ所が登録された。ネットワークでは疾患ごとに対応できる医療機関、医師をまとめ、どこでどのような治療を受ければよいか不安を抱える患者に応える。
 拠点病院に指定されたのは、金大附属病院、金沢医科大病院、国立病院機構医王病院(いずれも金沢市)。医王病院ではパーキンソン病など神経系疾患のみが対象となる。
 難病はパーキンソン病、潰瘍(かいよう)性大腸炎など、県内患者が六百人以上いる疾患がある一方、患者数が一けたの疾患もある。患者がわずかな疾患では、診療例が少ないため診断がつかず、専門医にたどり着くまで医療機関を転々とすることも予想される。ネットワークの構築により、インターネットや参加する医療機関窓口などで、対応できる専門医がどこにいるか容易につかめるようになった。ネットワークは今年五月に県リハビリテーションセンター(金沢市)に開所した県難病相談・支援センターが中心となり、県外医療機関との連絡調整も行う。
 協力医療機関は、在宅介護の難病患者が一時入院することで介護者の負担を軽減するレスパイト入院、訪問診療などにあたる。県は協力医療機関をさらに増やしたい考えだ。
●5カ月で相談727件
 県難病相談・支援センターでは年度内に難病支援ボランティアの養成にも乗り出し、患者の外出などを支える人材づくりを本格化させる。同センターがまとめた相談実績によると、開所から九月末までの五カ月間で七百二十七件の相談が寄せられ、介護や精神的支援などボランティアに関わる内容も含まれていた。



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