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血糖検査、35歳以上に義務付けを 北國健康生きがい支援事業・金城大プログラム 医事評論家の水野氏が講演 糖尿病予防へ生活指導
2006/11/29 北國新聞 朝刊

 北國健康生きがい支援事業の金城大学プログラム第三回講演会「糖尿病とのつきあい方」(金城大、北國新聞社主催)は二十八日、金沢市の北國新聞会館で開かれた。医事評論家の水野肇氏が「日本では予備軍も含め千二百五十万人、人口の一割が糖尿病」とのデータを示し、三十五歳以上に年一回の血糖検査を行い、糖尿病予備軍のうちに食事や運動などの生活改善を指導していくことが必要だと強調した。
 水野氏は日本で糖尿病が急増している一因として、日本人には飢餓を乗り切るための”節約遺伝子”を持つ人が多いと指摘し、「本来なら飢餓に強い優れた資質だが、この数十年の飽食時代には血糖が必要以上に上昇してしまう元凶となっている」と解説した。
 糖尿病の合併症として従来言われてきた網膜症や腎症だけではなく、動脈硬化の原因となって心筋梗塞(こうそく)や脳卒中なども引き起こすという研究を紹介。「すでに糖尿病で年間二兆円もの医療費を使っている。このまま対策をしなければ、五兆にも六兆にも医療費が膨らむだろう」と警告した。
 水野氏は、血糖値が少し高めの境界領域の段階で適切な食事や運動を行えば、糖尿病を防ぐことができるとし、三十五歳以上の全国民に血糖検査を義務付けて生活指導をする政策を求めた。
 水野氏は「僕も二十八年間、糖尿病とつきあってきた。糖尿になっていなかったら、もっと楽しい人生だったと思う」と語り、誰もが糖尿病になる危険性があることを認識すべきだと訴えた。



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